「スタートでいつも周りより遅れてしまう」
「飛び込みを速くするには、どんな練習をすればいい?」
「泳ぎは悪くないのに、レースの最初で差をつけられてしまう」
競泳をしている小学生・中学生にとって、スタートはタイムを左右する重要な技術です。
特に短距離種目では、スタートのわずかな差が、そのままレース結果につながることもあります。
しかし、スタートを速くするために必要なのは、ただ高くジャンプすることではありません。
正しい姿勢で構え、素早く反応し、スタート台をしっかり蹴り、入水後までスピードを維持すること。
この一連の動きを練習することが、スタート改善への近道です。
この記事では、小中学生の競泳選手が実践しやすい「水泳のスタートを速くする練習方法」を5つ紹介します。
大会で少しでもタイムを縮めたい選手や、お子さんのスタートを改善したい保護者の方は、ぜひ参考にしてください。
結論|スタートを速くするには「飛ぶ前・飛ぶ瞬間・入水後」を分けて練習する
水泳のスタートは、一瞬の動きに見えます。
しかし、実際には大きく3つの段階があります。
- 合図を待つ構え
- スタート台を蹴って飛び出す動き
- 入水後にスピードを維持する動き
スタートが苦手な選手は、この3つのうちどこかに原因があることが多いです。
そのため、「スタート練習をたくさんする」だけではなく、何を改善するための練習なのかを考えることが重要です。
1.合図への反応を速くする練習
音を聞いて素早く動く練習をする
スタートで遅れる選手の中には、飛び込む技術よりも「最初の反応」が遅い場合があります。
そこで効果的なのが、音を聞いてすぐに動く練習です。
練習方法
コーチや保護者が合図を出し、その音に合わせて素早く動きます。
例えば、
- 手を叩いたら立ち上がる
- 「よーい」の後の合図でジャンプする
- 笛の音で素早く動く
といったシンプルな練習でも構いません。
ポイント
重要なのは、「音を予測して動く」のではなく、音を聞いてから反応することです。
ただし、競泳のスタート練習は必ずプールやコーチの指導環境など、安全を確保できる場所で行いましょう。
2.スタート台をしっかり蹴る練習
スタートを速くするためには、スタート台から体へ力を伝える必要があります。
そのために大切なのが、足だけでなく全身を使うことです。
陸上でできる基本練習
プールに入れない日でも、体の使い方を意識したトレーニングはできます。
スクワット
スクワットでは、太ももやお尻など、蹴り出すときに必要な筋肉を使います。
ただし、重い重りを使う必要はありません。
小中学生の場合は、正しい姿勢で行うことを優先しましょう。
ジャンプ練習
軽くしゃがんだ状態から、前方へ体を運ぶようにジャンプする練習も役立ちます。
ここで大切なのは、
高く跳ぶことではなく、体を前へ運ぶ感覚
です。
スタートでも同じように、上方向だけではなく、前方への動きが必要になります。
3.スタートの姿勢を安定させる練習
スタート台の上で姿勢が安定していないと、力をうまく使えません。
飛び込む前から体がグラグラしていると、蹴り出すタイミングもずれてしまいます。
正しい構えを毎回確認する
スタート練習をするときは、毎回同じように構えることを意識しましょう。
確認するポイントは、
- 足の位置
- 手の位置
- 体重のかけ方
- 視線
- 力みすぎていないか
です。
大会になると緊張して、普段と違う構えになってしまう選手もいます。
普段の練習から「自分が最も力を出しやすい基本姿勢」を作っておくことが重要です。
4.ストリームラインを作る練習
スタートで速く飛び出せても、水に入った瞬間に姿勢が崩れればスピードは落ちます。
そこで重要になるのが、ストリームラインです。
壁を蹴って確認する
プールでできる基本的な練習が、壁を蹴ってストリームラインを作る練習です。
壁を蹴った後、
- 両腕をまっすぐ伸ばす
- 手を重ねる
- 頭を腕の間に入れる
- お腹とお尻を締める
- 足をそろえる
ことを意識します。
水の抵抗を少なくする姿勢を作ることが目的です。
大切なのは「長く進むこと」
壁を強く蹴るだけではありません。
できるだけ抵抗の少ない姿勢を作り、スピードを無駄に失わないことを意識しましょう。
5.入水後の動きまでつなげる練習
スタートは、水に入った瞬間で終わりではありません。
本当に重要なのは、
スタート台 → 空中 → 入水 → 水中 → 泳ぎ始める
という流れです。
この流れがバラバラになっていると、せっかくのスピードを活かせません。
一連の動きを確認する
練習では、毎回すべてを全力で行う必要はありません。
最初は、
- 正しい構え
- スムーズな蹴り出し
- 空中で姿勢を作る
- 入水後にストリームラインを維持する
という流れを確認しましょう。
動きが安定してきたら、徐々にスピードを上げていきます。
スタート練習でよくある間違い
高く飛ぼうとしすぎる
「大きく飛べば速い」と思い、高くジャンプしてしまう選手がいます。
しかし、空中にいる時間が長くなりすぎると、効率が悪くなる場合があります。
大切なのは、
高く飛ぶことではなく、スムーズに前へ進むこと
です。
力みすぎて体が動かない
スタートを速くしようとすると、全身に力を入れすぎてしまうことがあります。
すると、
- 動き出しが遅くなる
- 体がスムーズに動かない
- 入水姿勢が崩れる
といった問題につながります。
スタート前は集中しながらも、必要以上に力まないことが大切です。
飛び込みだけを練習している
スタートが苦手な選手ほど、何度も飛び込みだけを繰り返してしまうことがあります。
しかし、それでは「どこを直しているのか」が分からなくなることがあります。
例えば、
- 今日は反応を意識する
- 次は蹴り出す姿勢を確認する
- 次は入水後のストリームラインを意識する
というように、テーマを決めて練習すると改善点が分かりやすくなります。
スタートを速くするための練習メニュー例
小中学生が基本を確認する場合は、次のような流れがおすすめです。 練習 目的 音への反応練習 動き出しを速くする 正しい構えの確認 力を出しやすくする スタート台からの練習 蹴り出す感覚を覚える 壁蹴りストリームライン 水中で抵抗を減らす スタートから泳ぎまで 動きをつなげる
一度の練習ですべてを完璧にする必要はありません。
最も苦手な部分を一つ選び、少しずつ改善していきましょう。
動画で確認するとスタート改善が早くなる
スタートを改善するために、可能であれば動画撮影を活用するのがおすすめです。
自分の感覚と実際の動きは違うことがあります。
動画では、
- 合図から動くまでの時間
- 蹴り出す瞬間
- 飛ぶ角度
- 空中姿勢
- 入水後の姿勢
を確認できます。
特に「自分では速く飛んでいるつもりなのに遅い」という選手には、動画での確認が役立ちます。
大会前に意識したいスタートのポイント
大会が近づいたときは、新しい技術を増やしすぎないことも大切です。
大会前に確認したいのは、基本的なポイントです。
レース前のチェックリスト
- □ いつもの構えができている
- □ 力みすぎていない
- □ 合図に集中できている
- □ 入水後のストリームラインを意識している
- □ 最初から全力で泳ぎすぎない
特に大会では緊張によって、普段できていることができなくなる場合があります。
だからこそ、「特別なことをする」のではなく、普段の練習でできている動きを再現することが大切です。
まとめ|スタートを速くするには一つずつ原因を改善しよう
水泳のスタートを速くするためには、ジャンプ力だけを鍛えるのではなく、一連の動きを改善することが重要です。
特に意識したいポイントは、次の5つです。
- 合図への反応を速くする
- スタート台をしっかり蹴る
- 正しい構えを安定させる
- ストリームラインを身につける
- 入水後の動きまでつなげる
スタートは、レースの最初に差がつく重要な技術です。
しかし、苦手な原因を一つずつ見つけて練習すれば、改善できる可能性があります。
「スタートが遅い」と悩んでいる場合は、まず飛び込みだけを見るのではなく、
反応 → 蹴り出し → 空中姿勢 → 入水 → 水中動作
という流れで確認してみてください。
一つの動きが改善されるだけでも、レースのスタートは変わってきます。
そして、その小さな差が自己ベストにつながることもあります。
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