水泳のタイムが伸びない本当の原因|練習量を増やす前に見直したい5つのポイント

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タイムが伸びない原因
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「毎日練習しているのに、タイムが縮まらない」

「練習では速く泳げているのに、大会になると自己ベストが出ない」

「もっと練習すれば速くなるはずなのに、最近ずっとタイムが同じ……」

小学生・中学生のスイマーを見ていると、こうした悩みは決して珍しくありません。

ですが、タイムが伸びないからといって、すぐに練習量を増やす必要があるとは限りません。

水泳のタイムは、単純に「どれだけ頑張って泳いだか」だけで決まるものではありません。

スタート、浮き上がり、水中動作、ストローク、キック、ターン、レース後半など、さまざまな要素が組み合わさって1つのタイムになります。

だからこそ、タイムを縮めたいなら、

「もっと頑張る」ではなく、「どこで時間を失っているのか」を探すこと。

これが最初の一歩です。

この記事では、水泳のタイムが伸び悩んでいる選手が最初に確認したいポイントを整理します。


水泳のタイムが伸びない本当の原因は「弱点が分かっていない」こと

結論から言えば、タイムが伸びない大きな原因の一つは、

自分がどこで遅れているのか分からないまま練習していること

です。

例えば50m自由形で30秒00の選手がいるとします。

「30秒を切りたい」と思ったら、普通は「もっと速く泳ごう」と考えるかもしれません。

しかし、本当に必要なのは、

  • スタートで遅れていないか
  • 水中で減速していないか
  • 浮き上がりで失速していないか
  • 1かきでしっかり進めているか
  • キックが抵抗になっていないか
  • 後半に大きく失速していないか
  • ゴールタッチで余計な時間を使っていないか

を確認することです。

実際、競泳ではスタートやターンがレース結果に大きく影響します。エリート選手を対象とした研究でも、スタートやターンのパフォーマンスとレース中の泳ぎには強い関係が確認されています。

つまり、

「泳ぎが遅い=全部を直す」

ではありません。

「一番時間を失っている場所を見つける」

ことが重要なのです。


タイムを縮めるなら、まずレースを5つに分けて考える

タイムを縮めたい選手には、レース全体をまとめて考えないことをおすすめします。

例えば50m自由形なら、

①スタート

飛び込みから入水まで。

ここで良いスピードを作れるかが重要です。

②水中・浮き上がり

入水してから、どのタイミングで水面に出るのか。

ストリームラインが崩れていないか、水中でスピードを失っていないかを確認します。

③泳ぎ

水面に出てからのストロークやキックです。

「腕を速く回す」だけではなく、

1かきでどれだけ前に進めているか

を見ることが重要です。

④ターン

25mプールのレースなら、ターンも大きなポイントになります。

壁に近づくまでの泳ぎ、回転、足の位置、蹴り出し、ストリームラインまで確認します。

ターンを改善することは、レース全体のタイム短縮につながります。

⑤後半・ゴール

最後までスピードを維持できているか。

前半だけ速くて後半に大きく失速しているなら、単純に「泳ぎが遅い」のではなく、レース配分や技術、体力の使い方に改善点がある可能性があります。


①スタートで時間を失っていないか?

大会でタイムを縮めたいなら、スタートは無視できません。

特に短距離種目では、最初の数メートルの差がその後のレースにも影響します。

ただし、ここで注意したいのが、

「遠くへ飛べば速い」というわけではない

ということです。

重要なのは、

前へ進むスピードを作り、そのスピードを水中につなげること。

スタートでは、

  • 構え
  • 踏み切り
  • 入水姿勢
  • ストリームライン
  • 水中での姿勢
  • 浮き上がり

までを一つの動作として考えます。

スタートの技術は安全面も非常に重要なので、飛び込み練習は必ず指導者の管理とプールのルールに従って行いましょう。USA Swimmingも、レーシングスタートを段階的に指導し、十分な水深や安全確認を求めています。


②水中でスピードを失っていないか?

ここは、これからのシリーズで特に深掘りしたい部分です。

スタートやターン後の水中動作は、単なる「おまけ」ではありません。

水中でのストリームラインやキックなどを含む動作は、競泳における重要な要素として研究されています。

例えば、

壁を強く蹴る

身体を一直線にする

水の抵抗を減らす

作ったスピードをできるだけ維持する

という流れです。

逆に、

  • 頭が上がる
  • 腕が開く
  • 身体が曲がる
  • 壁を蹴った直後から焦って動く
  • 水中で減速してから浮き上がる

といった状態なら、せっかく作ったスピードを失っている可能性があります。

「水中が苦手だから、とにかく早く浮上する」

という考え方も、一度見直してみる必要があります。


③ストロークで「頑張りすぎて」いないか?

タイムを縮めたいとき、多くの選手が最初にやってしまうのが、

腕をもっと速く回す

ことです。

もちろんストロークテンポは重要です。

しかし、

腕を速く回す=必ず速くなる

ではありません。

例えば、1かきで進む距離が短くなっているのに、腕だけを速く回してしまえば、頑張っているのに前に進まない状態になることがあります。

そこで見るべきなのが、

「1かきでどれくらい進んでいるか」

です。

もちろん、全員がストローク数を減らせばいいわけではありません。

大切なのは、

その選手にとって、スピードとストローク長、テンポのバランスが取れているか

です。

ここは今後、

「タイムを縮めるためのストローク」

として詳しく掘り下げていきます。


④キックが「推進力」ではなく「抵抗」になっていないか?

「キックを強く!」

と言われることは多いでしょう。

しかし、キックは強ければいいわけではありません。

重要なのは、

前へ進むためのキックになっているか

です。

例えば、

  • 足首が硬い
  • 膝だけを大きく曲げる
  • キック幅が大きすぎる
  • 身体が上下に動いてしまう
  • キックを頑張りすぎて後半に疲れる

などがあると、せっかくのキックが効率よく推進力につながらないことがあります。

特に小中学生の場合は、身体の成長によって泳ぎ方も変わります。

「前はこの方法で速かったから、今も同じでいい」

とは限りません。

定期的にフォームを見直すことが大切です。


⑤後半に失速していないか?

50mや100mでタイムを縮めたいなら、ここも重要です。

例えば、

前半が速い

後半で急激に失速

結果として自己ベストが出ない

というケースがあります。

この場合、

「もっと前半を速く!」

ではなく、

「なぜ後半に失速したのか?」

を考えます。

原因は選手によって異なります。

  • 前半に力を使いすぎている
  • 呼吸でフォームが崩れる
  • ストロークが小さくなる
  • キックが落ちる
  • 水中動作で無駄な力を使っている
  • レース中に焦ってしまう

など、さまざまです。

だからこそ、大会後にタイムだけを見るのではなく、

レースの中身を見る

ことが大切です。


「練習量を増やす」は最後に考える

タイムが伸びないと、

「もっと練習しないと」

と思ってしまいます。

もちろん練習は必要です。

しかし、

問題点が分からないまま練習量だけを増やす

のは効率的とは限りません。

例えば、

スタートが弱い選手が、

ひたすら長い距離を泳いでも、

スタートそのものが改善するとは限りません。

ターンが遅い選手が、

ターンを意識せずに泳ぎ続けても、

ターンの技術が自然に大幅改善するとは限りません。

だからこそ、

「何を練習するか」より先に「何が原因なのか」を考える。

これがタイム短縮の基本です。


今日からできる「タイム分析」

次の大会では、ただタイムを見るだけで終わらせないでください。

レース後に、次の項目をチェックしてみましょう。 チェック項目 確認すること スタート 出遅れていないか 水中 スピードを維持できているか 浮き上がり 無駄に減速していないか ストローク 1かきで進めているか キック 推進力になっているか ターン 回転・蹴り出しが遅くないか 後半 大きく失速していないか ゴール タッチ直前に減速していないか

全部を一度に直そうとする必要はありません。

一番大きな弱点を1つ見つける。

まずはここからです。


0.1秒短縮は「小さな改善」の積み重ね

例えば、

スタートで0.05秒

浮き上がりで0.05秒

0.1秒

というように、タイム短縮は必ずしも「劇的なフォーム変更」だけで起こるものではありません。

小さな改善を積み重ねることが重要です。

だから私は、

「次の大会でいきなり1秒縮めよう」

ではなく、

「次の大会で、まず0.1秒縮めるならどこを変える?」

という考え方をおすすめします。

その0.1秒を積み重ねた先に、自己ベスト更新があります。

そして自己ベストが更新されれば、順位も変わってきます。


まとめ|タイムを縮めたいなら「もっと頑張る」から卒業しよう

水泳のタイムが伸びないとき、必要なのは必ずしも練習量を増やすことではありません。

まず、

  1. スタート
  2. 水中・浮き上がり
  3. ストローク
  4. キック
  5. ターン
  6. レース後半
  7. ゴール

のどこで時間を失っているのかを確認してみましょう。

そして、

一番大きな弱点を1つ改善する。

これがタイム短縮のスタート地点です。

水泳は、ただ一生懸命泳げば速くなる競技ではありません。

「どこを変えれば、もっと速くなるのか?」

を考えて練習することで、同じ練習時間でも得られるものは変わります。

このブログではこれから、

「大会で勝負できる選手になるために、あと0.1秒をどう縮めるか」

をテーマに、スタート、ターン、水中動作、ストローク、キック、レース展開などを一つずつ掘り下げていきます。

次は、

「練習しているのに速くならない理由」

について、さらに具体的に考えていきます。

自己ベスト更新を目指すなら、まずは「もっと頑張る」ではなく、「どこで時間を失っているか」を見つけるところから始めましょう。

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