
「うちの子だけ、なかなか泳げるようにならない……」
スイミングスクールに通っているのに、顔を水につけられない。
浮くことが怖い。
バタ足をしているのに前に進まない。
そんな姿を見ると、保護者としては、
「運動神経が悪いのかな?」
「練習が足りないのかな?」
「このまま泳げないままだったらどうしよう?」
と心配になりますよね。
しかし、泳げない原因は「運動神経」だけではありません。
むしろ、泳げない子にはいくつかの共通した特徴があります。
この記事では、泳げない子によく見られる特徴を7つに分けて解説します。
そして最後に、泳げるようになるために何から始めればいいのかも紹介します。
この記事を読めば、「泳げない=才能がない」という考え方を変えるきっかけになるはずです。

泳げない子には共通する特徴があります
結論から言うと、泳げない子には次のような特徴があります。
- 水に対する恐怖心が強い
- 顔を水につけることが苦手
- 身体に力が入りすぎている
- 息を止めてしまう
- 水中で身体が沈んでしまう
- 手足をバラバラに動かしている
- 「泳がなきゃ」と焦ってしまう
ここで大切なのは、これらは「できないこと」ではなく「これから練習していくこと」だということです。
特に小学生の場合、泳ぎ方そのものよりも、まず「水に慣れること」が重要になるケースがあります。

特徴① 水に対する恐怖心が強い
泳げない子に多いのが、水そのものを怖がってしまうことです。
「水が怖い」
これは本人にとっては、とても大きな問題です。
大人からすると、
「顔をつけるだけなのに」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、水に慣れていない子にとっては、顔を水につけるだけでも大きなチャレンジです。
怖い状態で無理に泳ごうとすると、身体に力が入ります。
すると、
怖い → 力が入る → 沈む → さらに怖くなる
という悪循環が起こりやすくなります。
だからこそ、泳ぎの練習を始める前に「水は怖くない」と感じられる経験を増やすことが大切です。

特徴② 顔を水につけることが苦手
「浮くことはできるけど、顔を水につけられない」
このタイプも珍しくありません。
クロールや平泳ぎなど、泳ぎの基本では水中で顔をつける場面が出てきます。
そのため、顔を水につけることへの苦手意識があると、泳ぎ全体にも影響します。
ただし、ここでも焦る必要はありません。
いきなり頭まで水に入れるのではなく、
口 → 鼻 → 顔 → 頭
というように、少しずつ水に慣れていく方法があります。
重要なのは、「できるところから始める」ことです。
特徴③ 身体に力が入りすぎている
泳げない子を見ていると、一生懸命になればなるほど身体が固くなっていることがあります。
肩に力が入り、腕も脚もガチガチ。
本人は一生懸命なのですが、水泳ではこれが逆効果になる場合があります。
水の中では、身体をリラックスさせることが重要です。
特に浮く練習では、
「頑張って身体を持ち上げよう」
とするよりも、
「力を抜いて水に身体を預ける」
という感覚が大切になります。
泳げない子ほど、頑張っているのに沈んでしまうことがあります。
これは「努力不足」ではなく、水の中での身体の使い方をまだ知らないだけかもしれません。

特徴④ 息を止めてしまう
泳ぐためには呼吸も重要です。
ところが、水が怖い子ほど、
「水に入ったら息を止める」
という状態になりやすいです。
息を止め続けると苦しくなります。
苦しくなると焦ります。
焦ると身体に力が入ります。
そして、さらに泳ぎにくくなります。
つまり、
息を止める → 苦しくなる → 焦る → 力が入る
という悪循環です。
水泳では「息をたくさん吸う」ことだけではなく、水中で息を吐く感覚を覚えることも大切です。
特徴⑤ バタ足をしているのに前に進まない
「一生懸命バタ足しているのに、全然進まない」
これもよくある悩みです。
この場合、
「もっと強く蹴ろう!」
と考えてしまいがちです。
しかし、バタ足は単純に「強く蹴れば速くなる」というものではありません。
例えば、
- 脚を大きく動かしすぎる
- 膝だけで蹴っている
- 足首が固い
- 身体が沈んでいる
- キックと身体の姿勢が合っていない
など、さまざまな原因があります。
つまり、進まないからといって、単純に脚の力が弱いとは限りません。
特徴⑥ 水中で身体が沈んでしまう
泳ぎの基本は「水に浮くこと」です。
ところが、
「足が沈む」
「腰が沈む」
「頭が上がる」
という状態になると、身体全体に水の抵抗が増えます。
自転車で例えるなら、向かい風の中を走っているようなものです。
一生懸命動いているのに、なかなか前に進みません。
ここで重要なのが、身体の姿勢です。
泳ぎが苦手な子は、泳ぎ方だけを見るのではなく、
「水の中で身体がどんな姿勢になっているか」
を見る必要があります。
特徴⑦ 「泳がなきゃ」と焦ってしまう
意外と大きなポイントがこれです。
泳げないことを本人が気にしていると、
「早く泳げるようにならなきゃ」
と焦ってしまいます。
すると、
水に入る
↓
緊張する
↓
身体に力が入る
↓
うまく浮けない
↓
さらに怖くなる
という流れになってしまいます。
特に周りの友達が泳げるようになると、本人は焦りやすくなります。
しかし、水泳の上達スピードには個人差があります。
「昨日できなかったことが今日できる」
こともあれば、
「何週間もできなかったことが、ある日突然できる」
こともあります。
だからこそ、他の子と比較するより、
「昨日の自分より少しできた」
を大切にしてあげることが重要です。

「泳げない=運動神経が悪い」ではありません
ここは保護者の方に、ぜひ知っておいてほしいポイントです。
水泳が苦手だからといって、運動神経が悪いとは限りません。
水泳には、
- 水に慣れる
- 浮く
- 呼吸する
- 身体の姿勢を保つ
- 手を動かす
- 脚を動かす
- 手足を連動させる
など、陸上とは違った身体の使い方が必要です。
そのため、走るのが速い子でも水泳が苦手なことがあります。
反対に、最初は泳げなかった子が、練習を重ねることで大きく上達することもあります。
今泳げないことと、将来も泳げないことは別の話です。
保護者がやってはいけない3つのこと
泳げない子を見ていると、保護者も焦ってしまいます。
しかし、次の3つはできるだけ避けたいところです。
① 他の子と比較する
「○○ちゃんはもう泳げるよ」
と言われると、本人はさらにプレッシャーを感じることがあります。
比較するなら、他の子ではなく過去の本人です。
② 無理に水に入れる
水への恐怖心が強い状態で無理をすると、水への苦手意識がさらに強くなる可能性があります。
「今日はここまでできた」
という小さな成功を積み重ねることが大切です。
③ 「もっと頑張って」と言い続ける
本人はすでに頑張っているかもしれません。
そこで必要なのは、さらに頑張らせることではなく、
「何が原因でできないのか」
を見つけることです。
原因が分かれば、練習方法も変わります。
では、泳げるようになるには何から始めればいい?
ここまで読んで、
「じゃあ、具体的にどうすれば泳げるようになるの?」
と思った方も多いでしょう。
実は、ここからが重要です。
泳げない子をいきなりクロールの練習に進ませるのではなく、
水への恐怖を減らす → 水に浮く → 呼吸を覚える → 身体の姿勢を整える → 手足を連動させる
というように、段階を踏んでいくことが大切です。
「泳ぐ練習」だけが水泳の練習ではありません。
むしろ、泳げない段階では、泳ぐ前の基礎づくりが大きな意味を持ちます。

三部作で「泳げない」から「泳げる」へ
この記事は、これで終わりではありません。
今回の記事は、三部作の**第1部「泳げない子の特徴」**です。
次の記事では、
「泳げない子が泳げるようになるために、最初に何をすればいいのか?」
をテーマに、具体的なステップへ進みます。
そして第3部では、
「実際にどんな練習をすれば泳げるようになるのか?」
まで掘り下げていきます。
この3記事を順番に読むことで、
原因を知る
↓
改善の順番を知る
↓
具体的な練習をする
という流れを作ります。
「うちの子は泳げない」と悩んでいる保護者の方は、まず原因を知るところから始めてみてください。
泳げないのは、才能がないからとは限りません。
できない原因が分かれば、次にやるべきことが見えてきます。
次の記事では、そこから一歩進んで、泳げない子が泳げるようになるための最初のステップを解説します。



