「大会が近づいてきたけれど、前日は何をすればいいの?」
「大会当日に気をつけることは?」
「練習では泳げているのに、本番になるといつものタイムが出ない……」
小学生・中学生の競泳選手や保護者の中には、このような悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。
水泳の大会で自己ベストを目指すなら、泳ぎの練習だけでなく、前日から当日までの準備も大切です。
ただし、大会前に特別な練習を増やしたり、いつもと違うことを試したりする必要はありません。大切なのは、体調を整え、忘れ物を防ぎ、レースで意識することを整理しておくことです。
この記事では、小中学生の競泳選手と保護者に向けて、水泳の大会前にやることを7つに分けて解説します。
前日・当日・レース直前に確認できるチェックリストも紹介するので、次の大会に向けて活用してください。
水泳の大会前にやること7選
まずは、大会前に確認したい7つのポイントを紹介します。
- 大会の予定と持ち物を確認する
- 前日は睡眠と食事を大切にする
- 当日は時間に余裕を持って行動する
- ウォーミングアップで体を整える
- レース前に目標と作戦を確認する
- 直前は呼吸を整えて力を抜く
- レース後は結果と泳ぎを振り返る
一つずつ確認していきましょう。
1.大会の予定と持ち物を確認する
大会前にまずやっておきたいのが、当日の予定と持ち物の確認です。
会場に着いてから忘れ物に気づくと、焦ってしまいます。焦りは気持ちの余裕を失う原因にもなるため、前日のうちに準備を終わらせておきましょう。
大会前に確認すること
- 集合時間と会場までの移動時間
- 出場する種目とレースの順番
- 招集場所と招集時間の確認方法
- 大会要項に記載された持ち物や注意事項
- 会場での飲食や待機場所のルール
特に注意したいのが、招集時間です。
自分のレースが何時ごろなのかだけでなく、招集に遅れないようにすることが大切です。大会によって進行が変わることもあるため、当日の案内を確認しましょう。
水泳の大会の持ち物チェックリスト
持ち物 確認すること 水着 予備が必要かも確認 ゴーグル 曇りや破損がないか確認 スイムキャップ 指定のキャップが必要か確認 タオル 体を拭くものを用意 着替え 濡れた服から着替えられるようにする 飲み物 水分補給用に用意 軽食 大会のルールや食事時間に合わせて用意 上着 待機中の冷え対策 大会資料 種目・組・レーン・招集時間などを確認 必要な会員証など 大会要項に従って確認
持ち物は大会によって異なります。チームから配布される案内や大会要項を優先してください。
前日にバッグへ入れ、最後にチェックする。 これだけでも、当日の不安を減らせます。
2.前日は睡眠と食事を大切にする
大会前日になると、「少しでも速くなりたい」と考えて、いつもより練習したくなることがあるかもしれません。
しかし、前日に急に練習量を増やしても、すぐに泳力が上がるわけではありません。疲労が残ってしまう可能性もあります。
大会前日は、これまでの練習で身につけた力を発揮できるように、体調を整えることを優先しましょう。
前日に意識したい3つのこと
① いつもに近い時間に寝る
夜更かしを避け、翌朝に無理なく起きられるようにしましょう。緊張して眠れない場合も、早く寝ようと焦りすぎず、スマートフォンなどから離れて落ち着いて過ごすことが大切です。
② 食事を抜かず、食べ慣れたものを食べる
特別な食事を無理に用意する必要はありません。普段から食べ慣れたものを中心に、主食やおかずをバランスよく食べましょう。
大会前だからといって、食べ慣れないものを大量に食べるのは避けたいところです。
③ 新しい練習を急に始めない
前日に自己流の筋力トレーニングを増やしたり、疲れるまで泳いだりする必要はありません。練習内容はコーチの指示に従い、体を休める時間も確保しましょう。
大会前日に大切なのは、無理をして何かを追加することではなく、翌日に向けてコンディションを整えることです。
3.大会当日は時間に余裕を持って行動する
大会当日は、普段の練習とは違う環境で過ごすことになります。
会場までの移動、受付、着替え、ウォーミングアップなど、やることが多くなります。
ギリギリに到着すると、気持ちが焦り、準備が不十分になることもあります。
当日に確認したいこと
- 集合時間に間に合うように出発する
- 到着したら当日の進行や案内を確認する
- 自分の種目・組・レーンを確認する
- 水分補給を忘れない
- トイレや着替えは時間に余裕を持って済ませる
- 招集場所と移動経路を確認する
特に小学生の場合は、保護者と一緒に行動の流れを確認しておくと安心です。
ただし、保護者がすべてを代わりに確認するだけではなく、本人も自分の種目や持ち物を把握できるようにしましょう。
大会に慣れてくると、自分で準備できることが増えていきます。
4.ウォーミングアップで体を整える
大会当日のウォーミングアップは、レースに向けて体を動かし、泳ぐ感覚を確認するために行います。
「周りの選手より多く泳げば速くなる」というわけではありません。
大会ごとにウォーミングアップの時間やルールが異なるため、チームやコーチの指示に従いましょう。
ウォーミングアップで意識すること
- 水の感覚を確かめる
- 無理のない範囲で体を動かす
- 自分の泳ぎの感覚を確認する
- 必要に応じてスタートやターンの感覚を確かめる
- 疲れすぎないようにする
ウォーミングアップでは、速い選手の泳ぎを見て焦る必要はありません。
大切なのは、ほかの選手と競うことではなく、自分がレースに向けて動ける状態をつくることです。
ウォーミングアップ後に確認すること
泳ぎ終わったら、次のような点を確認してみましょう。
- 体が重すぎないか
- 呼吸が苦しくないか
- ゴーグルやキャップに問題がないか
- レースで意識することが整理できているか
違和感や体調不良がある場合は、無理をせず保護者やコーチに伝えてください。
5.レース前に目標と作戦を確認する
大会で自己ベストを目指すなら、レース前に「何を意識して泳ぐのか」を決めておきましょう。
ただし、意識することをたくさん増やすと、泳いでいる最中に迷ってしまうことがあります。
レースで意識するポイントは、1つか2つに絞るのがおすすめです。
目標はタイムだけでなく、泳ぎ方も決める
例えば、自由形なら次のような目標が考えられます。 目標の種類 目標の例 タイム 自己ベストを更新する スタート 合図に集中して動き出す 泳ぎ 力みすぎず、普段のフォームを意識する ターン 壁までの距離を確認し、練習した動きを行う 後半 前半に飛ばしすぎず、最後まで泳ぎ切る
すべてを一度に意識する必要はありません。
自分の種目や課題に合わせて、コーチと相談して決めましょう。
大会前に決めておきたい3つのこと
- 今回の大会で目指すタイム
- レースで意識するポイント
- うまくいかなかった場合も、最後まで泳ぎ切ること
タイムは大切ですが、タイムだけに意識が向きすぎると、泳いでいる最中に焦ることもあります。
「自己ベストを出す」という目標と一緒に、「スタートを丁寧に行う」「最後までフォームを崩さない」など、自分で取り組める目標も決めておきましょう。
6.レース直前は呼吸を整えて力を抜く
スタート台に向かうと、緊張して体に力が入ることがあります。
緊張すること自体は悪いことではありません。大会で緊張するのは、それだけ真剣に取り組んできたからとも考えられます。
大切なのは、緊張を完全になくそうとすることではなく、落ち着いて自分の準備に集中することです。
レース直前にやること
- コーチからの指示を確認する
- ゆっくり呼吸して気持ちを落ち着ける
- 肩や手に余計な力が入っていないか確認する
- 決めておいたポイントを思い出す
- 周りの選手と自分を比べすぎない
例えば、自由形なら「スタートに集中する」、平泳ぎなら「最初のひとかきを丁寧にする」など、短い言葉で意識することを決めておくとよいでしょう。
直前に新しい技術を試すのは避け、練習で身につけてきた動きを大切にしてください。
また、招集時間が近づいたら、呼吸法やストレッチなどに時間をかけすぎず、大会の進行とコーチの指示を優先しましょう。
7.レース後は結果と泳ぎを振り返る
大会が終わったら、タイムを確認するだけでなく、泳ぎの内容も振り返ってみましょう。
自己ベストが出たときは、何がよかったのかを考えます。思うようなタイムが出なかったときも、すべてが失敗だったと考える必要はありません。
次の大会につながる発見があるかもしれません。
レース後に振り返る3つの質問
① よかったことは何か?
スタートがうまくいった、前半に落ち着いて泳げた、最後まで集中できたなど、小さなことでも構いません。
② 次に改善したいことは何か?
ターンで失速した、前半に力を使いすぎた、呼吸でフォームが崩れたなど、次の課題を1つ決めます。
③ 次の練習で何をするか?
課題が見つかったら、コーチと相談し、練習で確認することを決めましょう。
例えば、ターンで差がついたと感じたら、次の練習で壁までの距離やターン動作を確認します。
タイムが悪かったからといって、すぐに練習量を増やす必要はありません。原因を確認してから、改善方法を考えることが大切です。
保護者ができるサポート
保護者は、タイムだけで評価するのではなく、子どもが自分で振り返れるように声をかけてみましょう。
例えば、次のような質問がおすすめです。
- 「今日、自分でよかったと思うところは?」
- 「次に直したいところはある?」
- 「コーチと次の練習で確認したいことは?」
結果がよくなかったときに、すぐに原因を決めつける必要はありません。
まずは本人の話を聞き、必要に応じてコーチと相談しましょう。
大会は、タイムを競う場であると同時に、自分の成長を確認する機会でもあります。
【保存版】水泳の大会前チェックリスト
大会前に確認できるように、前日・当日・レース直前のチェックリストをまとめました。
前日
- [ ] 大会の集合時間と会場を確認した
- [ ] 種目・組・レーンなどの情報を確認した
- [ ] 水着・ゴーグル・キャップを準備した
- [ ] タオル・着替え・飲み物を用意した
- [ ] 食事を抜かず、睡眠時間を確保する準備をした
- [ ] レースで意識するポイントを決めた
大会当日
- [ ] 時間に余裕を持って会場に到着した
- [ ] 当日の進行や招集時間を確認した
- [ ] 水分補給をした
- [ ] コーチの指示に従ってウォーミングアップをした
- [ ] 体調に問題がないか確認した
レース直前
- [ ] 自分の種目・組・レーンを確認した
- [ ] ゴーグルやキャップを確認した
- [ ] 意識するポイントを1つか2つ思い出した
- [ ] 呼吸を整え、余計な力を抜いた
- [ ] 周りと比べず、自分の泳ぎに集中する準備をした
すべてを完璧にこなすことが目的ではありません。忘れ物や時間の焦りを減らし、自分の泳ぎに集中できる状態をつくることが大切です。
水泳の大会前によくある質問
Q1.大会前日は泳いだほうがいいですか?
大会前日の練習は、所属チームやコーチの方針に従いましょう。普段の練習内容や体調によって適切な過ごし方は異なります。
大会前日に急に練習量を増やしたり、疲れるまで泳いだりすることは避け、翌日に疲労を残さないことを意識してください。
Q2.大会前に緊張して眠れないときはどうすればいいですか?
大会前に緊張するのは珍しいことではありません。早く寝ようと焦りすぎず、スマートフォンから離れて、落ち着いて過ごせる環境をつくりましょう。
眠れなかったことだけを気にしすぎず、翌朝は体調を確認し、必要に応じて保護者やコーチに相談してください。
Q3.大会で自己ベストを出すには何をすればいいですか?
自己ベストを保証できる方法はありませんが、準備を整えることはできます。
忘れ物や時間の焦りを減らし、コーチと決めた作戦を確認し、練習で身につけた泳ぎを発揮できるようにしましょう。大会後はタイムだけでなく、スタート・ターン・泳ぎの内容も振り返ると、次の課題が見つかりやすくなります。
Q4.大会でいつも練習より遅くなってしまいます。どうすればいいですか?
緊張、ペース配分、疲労、スタートやターンなど、さまざまな原因が考えられます。原因を一つに決めつけず、レースの内容を振り返り、コーチと改善点を確認しましょう。
まとめ|大会前の準備も、自己ベストを目指すための大切な一歩
水泳の大会で実力を発揮するためには、日々の練習だけでなく、大会前の準備も大切です。
今回紹介した7つのポイントを振り返ります。
- 大会の予定と持ち物を確認する
- 前日は睡眠と食事を大切にする
- 当日は時間に余裕を持って行動する
- ウォーミングアップで体を整える
- レース前に目標と作戦を確認する
- 直前は呼吸を整えて力を抜く
- レース後は結果と泳ぎを振り返る
大会前に特別なことをする必要はありません。忘れ物を防ぎ、体調を整え、自分が意識するポイントを決めておくことから始めましょう。
そして、大会が終わったら、タイムだけでなく泳ぎの内容も振り返ってみてください。
大会で勝つ選手、タイムを縮めていく選手は、練習だけでなく、一つひとつのレースから学ぶことも大切にしています。
次の大会では、今回のチェックリストを使って準備を整え、自分の力を発揮できるレースを目指しましょう。




