「一生懸命腕を回しているのに、なかなか前に進まない」
「同じ回数かいているのに、周りの選手のほうが進んでいる」
「クロールを速くするために、腕をもっと速く回したほうがいいの?」
このような悩みを持つ小中学生スイマーは多いのではないでしょうか。
クロールを速くするために大切なのは、ただ腕を速く回すことだけではありません。
1かきでしっかり前に進むことが、速く泳ぐための重要なポイントです。
1かきで進む距離が短いまま腕だけを速く回しても、体力をたくさん使うだけで、思ったほどスピードが上がらないことがあります。
この記事では、
- 1かきで進む距離が短くなる原因
- 1かきで遠くまで進むためのポイント
- 小中学生でもできる練習方法
- 大会でタイムにつなげる考え方
をわかりやすく解説します。
結論|1かきで進む距離を伸ばすには「水を後ろに押し切る」ことが大切
結論から言うと、1かきで進む距離を伸ばすためには、次の5つが重要です。
- 手を遠くに伸ばす
- 水をしっかりつかむ
- 肘を落とさない
- 水を最後まで後ろへ押す
- 体をまっすぐ保つ
特に重要なのは、水をただ触るのではなく、しっかりつかんで後ろへ押すことです。
腕を水の中で動かしているだけでは、十分に前へ進むことはできません。
「水をつかむ→後ろへ運ぶ→最後まで押す」
この流れを意識することで、同じ1かきでも進む距離が変わってきます。
そもそも「1かきで進む距離」とは?
水泳では、1回のストロークでどれくらい前へ進めるかが重要になります。
例えば、同じ25mを泳ぐ場合でも、
- Aくん:25回腕をかく
- Bくん:20回腕をかく
という違いがあるかもしれません。
もちろん、ストローク数が少なければ必ず速いわけではありません。
しかし、必要以上にストローク数が多い場合は、1回のストロークで十分に進めていない可能性があります。
たくさんかけば速いとは限らない
初心者によくあるのが、
速く泳ぎたい
↓
腕を速く回す
↓
1回のストロークが小さくなる
↓
水を十分に押せない
↓
疲れるだけで進まない
という状態です。
速く泳ぐためには、
ストロークの回数
だけでなく、
1回のストロークでどれだけ進めるか
も大切になります。
1かきで進む距離が短くなる5つの原因
原因① 手が前まで伸びていない
1かきで進めない大きな原因のひとつが、手を十分に前へ伸ばせていないことです。
クロールでは、腕が水に入ったあと、すぐに水をかき始めるわけではありません。
まずは、体を前へ伸ばすことが大切です。
確認方法
泳いでいるときに、
「手が頭の前までしっかり伸びているか」
を確認してみましょう。
腕が曲がったまま水をかき始めると、ストロークが小さくなってしまいます。
改善ポイント
手を前に伸ばすときは、
「遠くの壁に手を届ける」
イメージを持ってみましょう。
ただし、無理に長く伸ばそうとして体のバランスを崩さないことも大切です。
原因② 水をつかめていない
腕を動かしているのに前へ進まない場合、水をしっかりつかめていない可能性があります。
水は空気と違って抵抗があります。
その抵抗を利用して、水を後ろへ押すことで体が前へ進みます。
ところが、
- 手が水の中を滑っている
- 水を下に押している
- 手だけでかいている
このような状態では、十分に前へ進むことができません。
水を「つかむ」イメージを持つ
イメージとしては、
大きな水のかたまりをつかんで、後ろへ運ぶ
感覚です。
水をつかまえたら、その水を簡単に逃がさないように後ろへ押していきます。
原因③ 肘が下がってしまう
水をつかむときに肘が落ちてしまうと、力をうまく使えません。
特にクロールでは、手だけを下に動かしてしまう選手が多くいます。
例えば、
× 手だけで水を下へ押す
よりも、
○ 肘をある程度高く保ちながら、水を後ろへ押す
ほうが、前へ進む力を作りやすくなります。
手だけで泳がないことが大切
クロールは、手だけで水をかくスポーツではありません。
手から腕、そして体全体を使って水を後ろへ送ります。
そのため、
「手だけで頑張る」
のではなく、
「腕全体で水をとらえる」
ことを意識しましょう。
原因④ 水を最後まで押していない
1かきで進む距離が短い選手は、途中で水を離してしまっていることがあります。
水をつかんだあと、
すぐに腕を抜いてしまうと、1回のストロークが短くなります。
最後まで水を押す
クロールでは、
- 手を前に伸ばす
- 水をつかむ
- 体の下を通す
- 腰の横まで水を押す
- 腕を水から抜く
という流れを意識します。
特に、
水を体の横まで押す
意識を持つと、ストロークが途中で終わりにくくなります。
ただし、必要以上に後ろまで腕を伸ばそうとすると、肩や体の動きが悪くなる場合があります。
大切なのは、
無理に腕を長く動かすことではなく、つかんだ水を後ろへしっかり運ぶこと
です。
原因⑤ 体が沈んでいる
実は、腕の動きだけが原因とは限りません。
体が沈んでいると、水の抵抗が大きくなります。
すると、せっかく水をしっかりかいても、前へ進みにくくなります。
特に、
- 足が沈む
- 頭が上がる
- 息継ぎのときに顔を上げる
という場合は注意が必要です。
水の抵抗を減らすことも重要
1かきで進む距離を伸ばすには、
推進力を大きくする
ことだけでなく、
水の抵抗を減らす
ことも大切です。
イメージは、
水をたくさん押す
+
水の抵抗を減らす
この2つです。
1かきで進む距離を伸ばす5つのコツ
ここからは、実際に泳ぐときに意識したいポイントを紹介します。
コツ① 入水後、前へしっかり伸びる
腕を水に入れたら、すぐにかき始めないようにしましょう。
まずは体を前へ伸ばします。
イメージは、
「手で前の壁を触りにいく」
感覚です。
左右の腕を交互に遠くへ伸ばすことで、泳ぎが大きくなります。
意識するポイント
- 腕を前へ伸ばす
- 体を長くする
- 頭を上げない
- 足を沈ませない
まずは、
体を長くして水の上を進む
ことを意識しましょう。
コツ② 水を「つかんで」から後ろへ押す
水をかくときに重要なのが、最初の「つかむ」動作です。
水をつかめていない状態で腕を動かしても、空回りしてしまいます。
おすすめのイメージ
水の中に、
大きなボールがある
と想像してみましょう。
そのボールを、
手と腕を使って後ろへ送ります。
ただ腕を動かすのではなく、
水を逃がさない
意識を持つことが大切です。
コツ③ 手だけではなく腕全体を使う
手だけで水をかこうとすると、力が小さくなります。
水をとらえるときは、
- 手のひら
- 指
- 前腕
を使うイメージを持ちましょう。
特に、
前腕も水を押す面として使う
意識を持つと、より大きな水をとらえやすくなります。
コツ④ 腰の横まで水を運ぶ
水をつかんだら、途中で手を抜かずに後ろへ押します。
目安のひとつが、
腰の横まで水を運ぶ
ことです。
途中で水を離してしまうと、1かきが短くなります。
意識する言葉
泳ぎながら、
「つかむ→押す→押し切る」
と頭の中で考えてみるのもおすすめです。
難しいことを一度に考える必要はありません。
まずは、
最後まで水を押す
ことだけに集中してみましょう。
コツ⑤ キックと体のバランスを整える
腕をしっかりかいても、足が沈んでいては前へ進みにくくなります。
クロールでは、
体を水平に近い状態で保つこと
が大切です。
足が沈みやすい人のチェックポイント
- 顔が前を向いていないか
- 息継ぎで頭が上がっていないか
- お腹やお尻が沈んでいないか
- キックが大きすぎないか
足が沈むだけで、水の抵抗は大きくなります。
まずは、
頭から足までを長く保つ
イメージを持ちましょう。
1かきで進む距離を伸ばす練習方法3選
練習① キャッチアップクロール
1かきで進む感覚を覚えるためにおすすめなのが、キャッチアップクロールです。
片方の腕を前に伸ばしたまま、反対側の腕でストロークします。
そして、前に伸ばしている手にもう片方の手が戻ってきてから、次のストロークを始めます。
練習のポイント
- 前の腕をしっかり伸ばす
- 体を長くする
- 水をつかんで後ろへ押す
- 急いで腕を回さない
この練習では、
「1かきで進む感覚」
をつかむことができます。
練習② ストローク数を数える
25mを泳ぐときに、自分が何回ストロークしているか数えてみましょう。
例えば、
1回目:24回
2回目:23回
3回目:22回
と変化を確認します。
ただし注意
ストローク数を減らすことだけが目的ではありません。
無理にゆっくり泳いでストローク数を減らしても、タイムが遅くなってしまいます。
大切なのは、
同じようなスピードで、効率よく進めること
です。
ストローク数とタイムを一緒に記録すると、自分の変化を確認しやすくなります。 練習 タイム ストローク数 1回目 25秒 24回 2回目 24秒 23回 3回目 23秒 22回
このように記録すると、自分の泳ぎの変化が見えてきます。
練習③ 片手クロール
片手だけで泳ぐ練習もおすすめです。
片方の腕だけを使うことで、
- 水をつかむ感覚
- 水を押す感覚
- 体のバランス
を確認しやすくなります。
練習するときのポイント
ただ片手で泳ぐだけではなく、
「水をどこでつかんで、どこまで押しているか」
を意識してください。
右手と左手では、得意なほうと苦手なほうが違うこともあります。
左右それぞれ練習してみましょう。
よくある間違い|1かきで進もうとして「ゆっくり泳ぎすぎる」
1かきで進む距離を伸ばそうとして、必要以上にゆっくり泳いでしまうことがあります。
しかし、競泳では、
大きなストロークだけ
が正解ではありません。
大会では、
- ストロークの大きさ
- ストロークの回転
- キック
- 体の姿勢
などを組み合わせる必要があります。
例えば、
大きくかいているけれど腕の回転が遅すぎる
場合は、タイムにつながらないことがあります。
理想は「大きく、効率よく、必要な速さで」
目指したいのは、
大きく泳ぐことだけではありません。
水をしっかりとらえ、
無駄な抵抗を減らし、
必要なテンポで腕を回す。
このバランスが重要です。
1かきで進む距離を伸ばすためのチェックリスト
練習の前後に、次のポイントを確認してみましょう。
- □ 腕を前まで伸ばせている
- □ 頭が上がっていない
- □ 足が沈んでいない
- □ 水をしっかりつかんでいる
- □ 手だけでなく腕全体を使えている
- □ 水を途中で離していない
- □ 腰の横まで水を押せている
- □ ストローク数とタイムを確認している
すべてを一度に直そうとする必要はありません。
まずは、
自分が一番苦手なポイントを1つだけ改善する
ことから始めましょう。
大会で速く泳ぐためには「1かきの効率」が重要
大会になると、
「速く泳がなければ」
という気持ちから、必要以上に腕を速く回してしまうことがあります。
しかし、焦ってストロークが小さくなると、水を十分に押せません。
その結果、
前半は速いけれど、後半で失速する
ということもあります。
大会でタイムを縮めるためには、
1かきでしっかり進む
↓
無駄な力を使わない
↓
後半まで泳ぎを維持する
↓
タイムを縮める
という流れを作ることが大切です。
特に小中学生は、泳ぐ距離が伸びるほど、
「力任せに泳がない技術」
が重要になってきます。
まとめ|1かきで進む距離を伸ばすと、クロールはもっと楽に速くなる
1かきで進む距離を伸ばすためには、腕をただ速く回すのではなく、水を効率よく使うことが大切です。
もう一度ポイントをまとめます。
1かきで進む距離を伸ばす5つのポイント
- 手を前へしっかり伸ばす
- 水をしっかりつかむ
- 手だけでなく腕全体を使う
- 水を後ろまで押す
- 体を水平に保つ
そして練習では、
- キャッチアップクロール
- ストローク数の確認
- 片手クロール
を取り入れてみてください。
大切なのは、
「何回かいたか」だけではありません。
1回のストロークで、
どれだけ効率よく前へ進めたか
を考えることです。
泳ぎが速くなりたいときほど、腕をがむしゃらに回したくなります。
しかし、本当にタイムを縮めるためには、
水をしっかりとらえ、無駄なく前へ進む技術
を身につけることが重要です。
次の練習では、まず1本だけでも、
「今日は1かきで遠くまで進む」
ことを意識して泳いでみてください。
小さな意識の積み重ねが、25m、50m、そして大会でのタイムにつながっていきます。
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「泳ぎ方を改善する」 ↓ 「1かきで進む距離を伸ばす」 ↓ 「タイムを縮める」
という流れで学ぶことで、より効率よく泳ぎをレベルアップできます。
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